薄型断熱材の試料と設備断面を確認する熱設計技術者

技術情報

材料を理解し、要件を計算し、用途を相談する。

マイクロポーラス断熱の原理から、熱設計に向けた材料選定の初期方針までを整理します。

01

断熱の仕組み

三つの伝熱経路を、一つの構造で抑える。

微細な気孔を持つ構造が、固体熱伝導、気体の移動、熱放射に同時に作用し、薄い断熱層で高い熱抵抗を実現します。

01

固体熱伝導

長く屈曲した固相経路

シリカ網目構造を通る熱伝導を抑制

高気孔率のシリカ網目構造では、粒子間の接触点が非常に小さくなっています。熱は固相中の長く屈曲した経路を通るため、伝導による熱流が低減します。

小さな接触点。長い伝熱経路。
02

気相の熱移動

制限のない分子経路微細な気孔気孔径 < 気体の平均自由行程

微細気孔内の気体移動を制限

シリカ網目構造は、空気分子の平均自由行程より小さな気孔を形成します。分子は自由に移動する代わりに気孔壁へ繰り返し衝突するため、気体熱伝導が低減し、対流が抑制されます。

微細な気孔。制限された分子移動。
03

熱放射

反射吸収

赤外線放射を吸収・反射

シリカ母材中に分散した金属酸化物の赤外線遮蔽材が赤外線エネルギーを吸収・反射し、高温での放射伝熱を抑制します。

赤外線の吸収と反射。
微細で均一な材料構造を示すSilthermマイクロポーラス芯材ボード

一体型芯材構造

これらの仕組みが材料内部で同時に働きます。

フュームドシリカ、赤外線遮蔽材、分散した補強繊維が、一つの芯材構造を形成します。この材料を剛性、柔軟、成形、被覆付き、真空封止の各形態へ加工できます。
フュームドシリカ赤外線遮蔽材分散補強材

確認された熱特性の傾向

平均温度が上昇しても低い熱伝導率。

Grade 1000のマイクロポーラス芯材は、記載されたASTM C177の平均温度測定点において0.022~0.034 W/m·Kの熱伝導率を示します。ASTM C177 · Grade 1000マイクロポーラス芯材試験片 · 平均温度
Grade 1000マイクロポーラス芯材の熱伝導率熱伝導率は平均温度200°Cの0.022 W/m·Kから800°Cの0.034 W/m·Kへ上昇します。0.0200.0240.0280.0320.0360.022200°C0.023400°C0.027600°C0.034800°CW/m·K平均温度Grade 1000マイクロポーラス芯材の熱伝導率熱伝導率は平均温度200°Cの0.022 W/m·Kから800°Cの0.034 W/m·Kへ上昇します。0.022200°0.023400°0.027600°0.034800°W/m·K平均温度(°C)

02

熱計算

用途に適した断熱厚さをご相談ください。

Silthermとともに断熱厚さ、熱損失、表面温度を検討できます。用途要件をお知らせいただくと、技術チームが計算ツールと製品選定を支援します。

ツール・計算サポートのご依頼勤務先のメールアドレスと用途の詳細をご記入ください。担当者から適切なツールと計算サポートについてご連絡します。
Siltherm.技術ツール
熱計算例

用途条件

形状平面壁
高温面温度500 °C
周囲温度25 °C
断熱厚さ40 mm
表面放射率0.80
熱伝達率8 W/(m²·K)
断熱層Siltherm Board 1000

熱評価

表面温度44.2 °C
熱損失254.8 W/m²
温度分布
500 °C44.2 °C
参考計算です。用途と材料選定は当社技術チームと確認します。

03

用途についてのご相談

まずは設計に重要な条件をお聞かせください。

使用温度、利用可能な空間、設備の種類、必要な結果をお知らせください。Silthermの専門担当者が材料と形態の候補を一緒に絞り込みます。

用途についてのご相談初回のお問い合わせには、機密図面や独自の形状情報を含めないでください。